栄養

*炭水化物(糖質)

5大栄養素の1つであり、3大熱量素の脂質、たんぱく質とともに人のエネルギー源となる重要な栄養素で、体を動かすスポーツをする、勉強をするときは積極的に使われますし、脳にとっては唯一のエネルギーとなります。
炭水化物は糖質とも呼ばれ、糖質には様々な種類の糖が存在します。
糖質といえば甘いものや砂糖を思い浮かべる方が多いようですが、イモ類のデンプンやご飯、パン、麺類、アルコール類、乳製品、果物などにも含まれます。
糖質は意外と多くの食品に存在し、意識をしなくても必要量は摂れている人が多いようです。

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*炭水化物(糖質)-- 
  
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炭水化物(糖質)の種類

糖質は単糖類を基本にして、単糖類が2〜20個くっついた状態の少糖類、多数の単糖類がくっついた状態の多糖類の3種類に分けることができます。

単糖類

これ以上分解できない小さな状態の糖類で、いろんな糖類の基本となる糖。
代表的なものはブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトース(別名脳糖)等がある。
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少糖類

一番小さな単糖類が2〜20個結合した糖類でオリゴ糖とも呼ばれる。
2個結合した状態の二糖類、3個結合した状態の三糖類などに分けられることもある。
代表的なのはブドウ糖と果糖が結合したショ糖(砂糖)、ブドウ糖2個が結合した麦芽糖(マルクトース)、ブドウ糖とガラクトースが結合した乳糖(ラクトース)、ブドウ糖2個がまた違う結合をしたトレハロース等がある。
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多糖類

一番小さい単糖類が3つ以上結合した状態の糖類で、代表的なものは多数のブドウ糖が結合しているデンプン(イモ類や穀物)、多数のブドウ糖が結合しているグリコーゲン(動物デンプン)、多数のブドウ糖が結合しているセルロースなどがある。
» 多糖類の詳細

炭水化物(糖質)の特徴

炭水化物(糖質)と言っても単糖類、少糖類、多糖類の総称にすぎず、その3種類の糖類もそれぞれに様々な種類の糖が存在し、それぞれ役割が違います。
ちなみに単糖類の結合数が増えるほど甘みは減少する傾向にあります。
そういった糖の主な役割とは何でしょうか。

単糖類

・ブトウ糖(グルコース)
ブドウ糖は活動するために欠かせないエネルギー源の1つです。 特に脳にとっては唯一のエネルギー源で欠かすことができません。
健康診断などで見かける血糖値は、血液中のブドウ糖の濃度のことで、健康な人の空腹時の濃度は80-100mg/dlとされ、食後は数値が高くなります。
この血糖値が高いと糖尿病のサインとされ また低いと低血糖症と呼ばれます。
・果糖(フルクトース)
水に溶けやすい性質で、糖の中では最も甘味が強く、血糖値が上がりにくく、代謝が速いため肥りやすいといわれています。
その名の通り果物類に多く含まれていますが、ソフトドリンク(工業的に作られる果糖)などにも使われています。果糖は摂りすぎるとエネルギーとして処理しきれず中性脂肪やコレステロールになりやすいといわれています。
・ガラクトース
脳糖とも呼ばれるガラクトースは、乳製品や甜菜などに多く含まれ乳糖を構成する単糖類のひとつ。
体内で合成することができ糖脂質や糖たんぱくを構成する成分で栄養性の甘味料といわれる。
細胞膜とりわけ神経細胞には必須の成分で、脳神経が発達途上の乳児には欠かせない。

少糖類(オリゴ糖)

・乳糖(ラクトース)
牛乳や母乳など哺乳類のミルクに含まれ、ブドウ糖とガラクトースに分解されます。
赤ちゃんにとって大切なエネルギー源で、善玉菌を増やし便秘や下痢などおなかの調子を整える、カルシウムの吸収を良くするなどの特徴がある。
ヨーロッパの1部やアメリカの原住民、東洋系、われわれ日本人はこの乳糖を消化する酵素(ラクターゼ)が少ない人が多く(日本人の約8割) 牛乳を飲んでも消化吸収しにくい乳糖不耐症と呼ばれます。
・ショ糖(スクロース)
主にサトウキビや甜菜などから生成されるショ糖はブドウ糖と果糖がけつごうしていて、少糖類を細分化した二糖類に分類されることもある。 私たちの身近な甘味料である砂糖の主成分でもあり、水に溶けやすい。
ショ糖は小腸でブドウ糖と果糖に加水分解され血液から体内に吸収される。
・麦芽糖(マルトース)
麦芽糖はブドウ糖が2つ結合したもので、よく知られている水飴の主成分が麦芽糖です。 そのほかにビールの主成分でもあるモルトに多く含まれています。
砂糖に比べてカロリーが少なく、体への吸収が遅いため血糖値の上がりが緩やかである特徴があり、ダイエットの甘味料として使われることがある。
・トレハロース
動植物や微生物などいたるところに存在するトレハロースは、ブドウ糖が二つ結合した二糖類。
砂糖よりは甘くは無いがさっぱりとした甘さがあり、水との相性がよく保水性も高いため基礎化粧品に使われている。
炭水化物・たんぱく質・脂質の乾燥・凍結・保護作用を生かし、加工食品など様々な食品に使用されていて、夢の糖質といわれる。
ちなみに昔は高価だったトレハロースをデンプンから高純度で大量生産することに成功し、トレハロースを身近なものにしたのはCMで見かける林原商事。

多糖類

・デンプン(澱粉)
穀類やイモ類に多く含まれるデンプンは、アミロース・アミロペクチンに分けられる、性質は若干違うが元は単糖類のブドウ糖が多数結合したものです。
身近なデンプンは、トウモロコシのコースターチ、馬鈴薯の片栗粉、 サトウキビのデンプンを原料とする葛きり、春雨、わらびもちなど。
デンプンを食べると、口の中で麦芽糖に分解され、次に小腸でブドウ糖に分解され体に吸収される。
・グリコーゲン
グリコーゲンは動物デンプンと呼ばれることもあるほど動物の体内に存在する多糖類で、デンプンに似た構造で単糖類のブドウ糖が多数結合したものです。
グリコーゲンは主に人の肝臓や骨格筋で主に合成され貯蔵される、特に肝臓には約1日分のグリコーゲンが蓄えられていて、必要なときにブドウ糖に分解されエネルギーとして使われる。
持久力を必要とするスポーツでは、グリコーゲンローディングといった方法がとられることがある。
これは長時間の運動により、筋肉内のグリコーゲンが減少することによるガス欠状態を少しでも解消するために、筋肉にとって主なエネルギー源であるグリコーゲンを、事前に出来るだけ多く蓄えておこうとする栄養摂取方法。
ちなみに江崎グリコのグリコは、グリコーゲンが語源といわれる。
・セルロース
植物の繊維などの主成分で、植物の約3分の1(樹木は7割)を占めるセルロースは炭水化物(糖質)の多糖類に分類される。
セルロースは単糖類のブドウ糖が多数結合している、不溶性で水との相性が良いが体内で分解されることは無い。
栄養としてだけでなく、様々な繊維製品に使用され、最近では代替燃料として注目が集まっている。

炭水化物(糖質)のまとめ

厚生労働省発表の日本人の食事摂取基準によると炭水化物の摂取基準は総エネルギーの50%〜70%とされています。
炭水化物1gあたりのカロリーは4Kcalですので、1日2000Kcal摂った場合、2000Kcal×50%〜70%÷4Kcal=250g〜350gが1日あたりの炭水化物の摂取基準(1日2000Kcalの場合)になります。
政府の発表によれば炭水化物は過不足なく摂られているようですが、菓子類やソフトドリンク、コーヒー飲料を多く摂られる方は注意が必要です。
菓子、ジュースの炭水化物の量を砂糖に換算すると以下のようになります。
食品名炭水化物(g)砂糖大さじ(1杯9g換算)
・ご飯1杯(参考)55.6約6.2
・ポテトチップス100g54.7約6.0
・コーンスナック100g65.3約7.3
・ミルクチョコレート100g55.4約6.2
・あんぱん1個60約6.6
・クリームパン1個48.2約5.3
・ジャムパン1個59.1約6.6
・シュークリーム100g22.3約2.5
・ショートケーキ100g47.1約5.2
・ドーナッツ100g43.8約4.9
・コーヒー飲料190ml15.6約1.7
・コーヒー飲料(微糖)190ml9.3約1.0
・果汁10%飲料500ml45.5約5.0
・スポーツ飲料500ml33.5約3.7
・炭酸飲料コーラ500ml57約6.3
・炭酸飲料サイダー500ml51約5.7

今ほとんどが栄養成分表示がしてあります、その栄養成分表示の炭水化物もしくは糖質の部分を見ればその食品にどれだけ炭水化物が含まれているのかが分かります。
清涼飲料に糖質ゼロやカロリーゼロなどとありますが、これは体に吸収されにくいものや、砂糖の何100倍も甘い人工甘味料が少量使われているからで、実際は0.何グラムかあります。
ちなみに白砂糖100gの炭水化物は99.2gですが、グラニュー糖100gの炭水化物は100gになります。

人にとって最低限摂っておきたい炭水化物の量は1日90gほどです、間違ってもダイエットなどで低炭水化物の食事を長期的に続けるのは避けましょう。
やる気が出ない、疲れやすい、意識がもうろうとする、ひどくなると気を失う、肝臓に負担がかかるなど体へのリスクが高くなります。
食事の代わりにお菓子やジュースを食べる人が増えていますが、これは糖尿病や低血糖のリスクがあり、炭水化物が足りないときと症状は似ていますが、ひどくなると気分が高揚する、攻撃的になる、キレやすくなる、何かを食べたくなるなどの症状が出る人もいます。
炭水化物ダイエットが流行っていますが、1gあたりのカロリーは炭水化物4Kcalに対して脂質は9Kcalと高いので、脂質を減らすほうが効率が良くなります。

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